大震災の影響で、飲み水の安全性を不安視する声が上がっています。それは水道水だけでなく、一般の家庭用浄水器も同様で、本当に安全な水なのか疑われています。そもそも家庭用浄水器の除去項目には、放射性物質は含まれていません。よって放射性物質が気になる場合は、放射性物質の除去に特化した浄水器を選ぶ必要があります。
そこで注目されているのが、逆浸透膜方式の浄水器です。逆浸透膜は0.5~2ナノメートルの極めて小さい孔が開いた膜で、この膜を通して水を濾過します。放射性ヨウ素131の大きさは10~100ナノメートルとされるので、逆浸透膜によって飲料水には含まれません。放射性物質にはそれぞれ異なる性質を持っています。
例えば放射性ヨウ素は水に溶けにくく、甲状腺に蓄積しやすいですが、放射性セシウムは水に溶けやすく骨に溜まります。放射性物質の知識を持った上で、それに対応した逆浸透膜方式を導入します。またウイルスも通しません。最も小さいとされるピコルナウイルスやパルボウイルスでも、大きさがおよそ20ナノメートルです。
逆浸透膜に破れがない限り、放射性物質やウイルスが水を通して体内に入ることはなく、家族に安全な水を与えることができます。一方で、逆浸透膜方式は、ランニングコストがかかります。初期費用で5万円以上、それ以降も年間で2万円~3万円と経済的負担は免れません。また他の浄水器と比べると、取り扱っているメーカーが少ないです。